相続時の土地譲渡税

平成27年1月より相続税が増税されることは多くの方がご存知かとは思いますが、今日は相続税と(不動産の)譲渡所得税の関係についての税制改正のご紹介をします。
相続税の増税と併せて地主さんにとってはあまり嬉しくない改正となりそうです。
通常、土地を売った場合にはその売却益に対して譲渡所得税(20%)が掛かりますが、
相続の時に、相続税を支払う為に土地を売った場合(相続から3年10ヶ月以内)にはこの譲渡所得税が今はほぼ免除されています。
これは相続税と譲渡税の2重課税を避け、土地を売って相続税を納税する方々の負担を軽減する為に設けられた「相続税の取得費加算」という制度です。
ゆえに、地主さんからはよく
「相続が起こった時は土地を売って相続税を払う」
「相続の時に土地を売るのが一番お得だから」

という言葉をお聞きしますが、それはこの「取得費加算」という制度があるからなんです。
しかし、来年以降はそうもいかなくなってしまうかもしれません。
従来、取得費に加算する金額は「その者が相続で取得した全ての土地等に対応する相続税相当額」と規定されていましたが、
来年以降は「譲渡した土地等に対応する相続税相当額」に縮減するとのことです。
具体的な例をあげますと…..
①自宅②畑③賃貸マンション
を相続して相続税を5,000万円支払う場合に②の畑が5,000万円で売れた場合には5,000万円が取得費となるので、現行の税制の場合、譲渡税は掛かりません。(例外あり)
改正後はどうかというと、
②畑に課税された相続税額のみ取得費として加算となるので、②への相続税課税額(1,500万円とする)しか控除できなくなり、同じく5,000万円で畑が売れた場合…..
5,000万円―1,500万円=3,500万円に20%の譲渡税の700万円が課税されることとなってしまいます。
700万円の譲渡税を土地売却時に支払い、ここからまたさらに同時期に増税となる多額の相続税を支払うこととなります。(改正前で5000万円の相続税ですので。改正後は5500万~6000万円程度の相続税)
このケースでいくと現金が手元にない場合には、また別の土地を売って…なんていうことも起こってしまう可能性も出てきてしまいます。
つまり来年以降は….
「相続の時に土地を売るのはお得ではない」
ということになります。
ただでさえ複雑である相続や遺産分割は様々なケースが考えられます。
安易に「売ればよい」とか「死んだときの話はタブー」と考えずに様々なシュミレーションをしていくことが大事なのではないでしょうか。
迫り来る大増税まであと1年を切ってしまいました。
「遠き慮りなければ必ず近き憂いあり 」です。
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