理解してから理解される

 表題は2年前の8月にも、この欄で紹介した「スティーブン・R・コヴィー」が著した【7つの習慣】(キングベアー出版)の中にある言葉です。2年前には夏休みの過ごし方を示唆した刃を研ぐを紹介しました。今回は夏休みをとらないで仕事をしようと考えている皆さんに、少しでも何かのヒントになればと思いここに紹介します。
『第五の習慣・理解してから理解される』の最初の部分です。 
《目の具合が悪くなって眼科に行ったとしよう。医者は、あなたの話をしばらく聞くと、おもむろに自分の眼鏡を外し、それをあなたに手渡して言う。「これをかけてごらんなさい。私はこの眼鏡をかけて、もう十年になりますが、本当にいい眼鏡です。家に同じものがもう一つあるから、これはあなたに差し上げましょう。」そう言われて、あなたはその眼鏡をかけてみるが、目の調子は一向によくならない。「これはひどい。何も見えません。」とあなたは言う。「どうして」と医者が訊く。「私はそれでよく見えるんだから、もっと頑張ってごらんなさい。」「頑張ってますよ。でも何もかもぼやけて見えます。」「困った人だ。もっと前向きに頑張りなさい。」「とにかく、何も見えません。」「何を言ってるんだ。こんなにあなたのことを助けようとしているのに。」と医者が責める。次回、再び目の具合が悪くなった時、あなたはこの医者の所に行くだろうか。おそらく行かないだろう。なぜなら、診断もせずに処方箋を出す人など信頼できないからである。ところが、私達は人とのコミュニケーションにおいて、どれだけ診断もせずに処方箋を出すようなことがあるだろうか。
「ねえどうしたの。言いにくいんだろうけど、お母さんはね、あなたのこと、分かってあげたいだけなの。本当よ。」「どうかな。母さんはきっと馬鹿みたいな話だって言うに決まってるさ。」「そんなことはないから、言ってごらんなさい。お母さんほどあなたのことを大切に思っている人はいないんだから。本当にあなたのことを心配しているのよ。なぜそんなに落ち込んでいるの。」「べつに」「いいから、言ってごらんなさい。」「本当のこと言うと、学校がいやなんだ。」「なんですって?!」そこで母親は急に声を荒げ、「学校がいやってどういうことなの。あなたの教育のためにどれだけ犠牲を払っているか分かってるの。教育はあなたの将来の基礎なのよ。お姉ちゃんのように勉強していれば、成績も上がるし学校だって好きになるわ。何回言えば分かるの。やればできるのに、ちゃんと勉強していないだけなのよ。もっと頑張らないと。一所懸命やらないとだめよ。」しばらくして、また母親が訊く。「で、どうしたの。」 
私達は、急いで問題の中に飛び込んで、何かのアドバイスで問題を素早く解決しようとする傾向がきわめて強い。しかも多くの場合、診断する、あるいは問題を深く理解する時間をとることを忘れてしまっている。人間関係について私が今まで学んだ最も大切な教訓を要約すれば、それは「まず相手を理解するよう努め、その後で、自分を理解してもらうようにしなさい」ということである。この原則が、人間関係における効果的なコミュニケーションのカギなのである。・・・・・・・・・
またこの原則は営業にもあてはまる。優秀な営業マンは、まず顧客のニーズや関心、あるいは状況を理解しようとする。つまり素人は商品を売り、プロはニーズや問題に対する解決を売るのだ。これは全く異なるアプローチである。プロは診断し理解する方法を学ぶ。人のニーズと自分の持つ商品を結びつける方法も学ぶ。そして、時と場合によっては、「私の商品やサービスは、あなたのニーズを満たさない」という誠実さを示さなければならない。 》 
今年も夏休みの時期がやって来ました。季節という自然は、当たり前のように順序よくやって来ます。しかし人生という道程では、努力した結果が季節のように順序よく、表れてはくれません。ただ強い信念を持ち続け、あらゆる勉強を、弛まず努力した者にはいつか必ず順序よく、良い結果が表れます。長い夏休みをとれる方は是非『刃を研ぐ』を実行して下さい。またこの時期に夏休みをとらずに頑張る方は、健康に十分気をつけて、必ず素晴らしい結果が出ることを信じてこの暑い夏を乗り切りましょう。 
  

素晴らしい未だ見ぬKONOIKEに会う為に今頑張ります