不況またよし

 表題はこのコラムでも何回か紹介させて頂いた今でも【経営の神様】と呼ばれている松下幸之助翁が、PHPビジネス特別版の中で述べられた言葉です。「不況克服の心得十カ条」の第一条が「不況またよしと考える」です。先日【竹内恵子税理士事務所】の経済講話でそのコピーを頂きました。私なりに要約して紹介します。
《 厳しい不況に直面して、何から手をつけてよいかわからないということは往々にしてあることで、ましてや百年に一度といわれるほどの不況に遭遇したならば、オロオロしてしまうのが一面自然な姿ともいえよう。しかし、右往左往していても何も生まれてこない。そこで松下幸之助は、「まず静かに世の中を眺めることです。そして改めて、これから自分は何をすべきか、自分の商売はどうあるべきかということをじっと考えてみることですね」と落ち着いて不況と向き合うことが大事だと話している。不況になると、これまで見過ごされてきた問題点が浮き彫りになる。すると、より物事を鋭く観察するようになり、平生では考えられなかったことも考えることができるようになる。「不況時には心の改革ということが行われ、それが将来の発展の基礎になるのです。そう考えますと、不況は必ずしも悲観するものではありません。むしろ知恵才覚が出て来て、お互いの考えがだんだんと進んでまいりまして、そこにかってない発明を加える、あるいは販売方法に革新の成果をあげる、というようなことが生まれてまいります。すると不況は、さらに勇躍努力することができる新たな出発の時だといえるのです。オロオロせず、気を引き締めて真剣に対処すれば道も見つかり、むしろ不況の時のほうが面白いとさえいえます。」だから、好況もよいけれど不況もまたよいものなのだ、という考えをして、次なる一歩を踏み出そうではないか、と松下は言っている。 》
 その通りです。でも中々実際にはそんな考え方は出来ないものです。そんな考え方が出来た松下幸之助だからこそ経営の神様と呼ばれるようになったのですね。私もそんな神様には中々近づけませんが、努力して少しでも近づくために真似したいと思います。
 ここで堀場製作所最高顧問【堀場雅夫さん】『良い社長の見分け方』を紹介します。日経ビジネス2009年6月29日号に載っていました。私なりに抜粋しますが、私はこのタイトルにドキッとしたことを、今でも鮮明に覚えています。
 《 これまで、いろいろな社長を見てきたが思い返すと見事なまでに2種類に分けることができる。1つが、自らの権力維持に終始するパターン。社長の座を、権力と収入を、維持高めるためにとことん利用しようと考えるタイプで、彼らにとって会社とはそのための道具でしかない。そしてもう1種類がその対極で「オーナーシップ」を持つトップである。企業の社会的責任や社員の雇用維持を重く受け止め、会社経営を自らの生きがいとして全力投球するタイプである。創業者一族であるか、自社株を多く所有しているかどうかは関係ない。要は自覚の問題で、このようなオーナー的な考えが出来る会社が、長い目でみれば必ず伸びる。前者か後者か表面的なことだけではどちらかを見分けるのは簡単ではない。私が必ず見るのは、新人社長が手がける人事である。前者は社長になった途端、ライバルや反対勢力を遠ざけ自分のイエスマンだけを集める。逆にオーナーシップのある社長は、耳の痛いことも進言してくれる「やかましい人間」を近くに配置する。個人的には心地よくなくても、会社全体から見てそうした人間が必要だと判断できるからである。さあ、あなたの会社の社長はどちらだろうか。 》
 いろんな社長がいますが、少なくとも私は、後者の社長でありたいと思っています。
まだしばらくは、この不況が続くかも知れませんが、松下幸之助さんの教えの通り、この不況を味方にして、全社員で新しい力を出し合って頑張って行きましょう。

素晴らしい未だ見ぬKONOIKEに会う為に今頑張ります